たまに街を歩いていると、以前よりも格段に日本語を聞く機会が増えてきました。
コロナもまだまだ油断なりませんが、それでも規制が緩くなり、海外からの留学生やワーホリメーカーが続々と戻ってきているんだなあ、と実感しています。
そんな私の海外生活も、今やトータル7年以上!
時が経つのは早いな~と思いつつも、あまり上達してない自分の英語力に愕然とする日々を送っています。
それでも何とか日常会話程度ならこなせるほどにはなりましたが、そこに行きつくまでに気づいたことがひとつ。
実は英語力の上達の速さって、日本語の上手下手に直結しているのでは?ということ。
そこで今回は、自身の英語がいつまでたっても下手な原因を探ってみたところ、思いもよらない事実に気づいてびっくりした過去の話について書いていきます。
そもそも中学校レベルの英語力でも、日常会話は十分に可能
私はもともと、英単語をたくさん知らないと、英会話はできない、と思っていました。
もちろん知っている単語の数だけ会話の幅が広がるというのは事実で、なので英単語も知っていれば知っているだけいいのですが。
でもある日気づいてしまったんです。
中学校レベルの単語しか知らなくても、日常会話ならなんとかなる、と。
簡単な単語に置き換えるという概念
ある日の散歩中、近所でかわいい子犬を見かけたんです。
小さなボールを口にくわえて、飼い主さんの後をよちよち歩いている姿があまりにもかわいくて、後日、現地の友達にそのことを話そうとしたんですよ。
「子犬がボールをくわえて散歩していて、その姿がものすごくかわいかったんだよね」
という感じで。
でも言えなかった。
「ボールをくわえる」って、英語でなんて言ったらいいのか分からなかったんです。
「くわえる」って単語が分からなくて。
なんなら「散歩」もなんて言ったらいいか分かりませんでした。
で、必死にジェスチャーを交えながら、「dog.....ball...walking...」といった感じで説明したわけです。
するとその友達が英語で、「つまり、dog had a ball in its mouthてことね。」と言ったんんです。
「くわえる」という単語にこだわりすぎて、翻訳機まで持ち出そうとしていた私は、えっ!!そんな簡単に説明できるんだ!!と目からうろこでした。
そのときに初めて、「自分の知っている簡単な単語に置き換えて話をする」という概念に気づきました。
英語が堪能な知り合いの英会話を注意深く聞いて分かったこと
衝撃的なその出来事があってからは、私は当時住んでいたシェアハウスのオーナーが英語で話しているとき、その内容を注意深く聞くようになりました。
オーナーは日本人ですが、オーストラリア歴も長く、もちろん英語は堪能。
日本人同士ではありましたが、せっかくオーストラリアにいるのだからと、シェアハウス内での会話は極力英語で、というルールがありました。
英語では日常会話もままならない私でも、不思議とそのオーナーの言っていることは理解できていたので、なんとなく自分の英語力が上がってきたのかな?と錯覚していたのですが。。。
注意深く聞いてみると、そのオーナーが私と話すときは、私でも知っているような簡単な単語を使っており、しかも文章もかなりシンプルだということに気づきました。
それこそ、中学校レベルの英単語を駆使して。
当時の私は文法などを気にして話したり聞いたりする余裕は全くなく、相手の会話から知っている単語をピックアップして意味を推測し、知っている単語を並べて返事をすることで、何とか会話を成立させていました。
私でも知っている簡単な単語を使えば、それらの単語の意味から文章全体の意味をなんとなく推測できる。
つまり、私の英語力が上がっていたわけではなく、オーナーは私のレベルに合わせて、言葉を選んで話をしてくれていたわけです。
そもそも日本語からして下手なのでは?という気づき
簡単な英単語だけでも日常会話ができるということに気づいてからは、どんなピンチに直面しても、辞書を引く前にまずは簡単な言葉に言い換えて…と心がけるようにしていたのですが、そこでまた新たな気づきが。
自分、実は日本語も下手なんか・・・?
「簡単な言葉に置き換えて説明」ができないんです。
言いたいことを整理するために、まずは日本語で文章を組み立てるのですが、さらにその文章をシンプルに、簡単にに作り直す、となるとできない。
うまく説明できないのですが、考えてみれば昔から人に何かを説明するのは苦手だったなぁ、ということを、その時ふと思い出したんです。
意識してうまく説明しようとすればするほど、回りくどい言い方をしてしまって、話の論点がずれてしまったり・・・。
最終的に上司や友達が、「つまりこういうことね!」と、私が1分2分かけて説明した内容を、簡潔に10秒でまとめて理解してくれて、「なるほど、そういう言い方をすればこんなに簡単に伝わったのか!」と驚くこともしばしば。
日本にいるときは、それでも最終的に話が通じていたので大して気にしていませんでしたが、カナダ、オーストラリア生活を経て、初めて自身の日本語能力の低さに気づきました。
英語の偏差値はずっと40をキープの私でしたが、国語はそれなりにできたのになぁ。むむむ。
私の経験から思う、英語力を上げるために普段意識するべきこと
英会話の上達、特にスピーキングに関しては、辞書で調べる前に自分の知っている単語に言い換えて、自分の言葉で伝えようと意識することが大切だと痛感しました。
- 伝えたいことを整理するために、まずは日本語で文章を組み立てる
- 組み立てた文章を、さらにシンプルに、そして簡単な言葉で作り直す
- 作り直した文章を自分が知っている単語を使って英語にする
しかしながら私の場合、結局は英語どころか日本語でも自分の言葉で説明する能力が低かったという悲しい現実。
ステップ2でどうしてもつまづいてしまい、永遠にそこから先に進めませんでした。
それでも現在は、何とか日常会話ができるほどには英語力は上がったと感じています。
日本語すらも苦手だったと気づいた私が日常生活の中で意識していたことは、人の言い回しを盗むということです。
いろんな言い回しを聞いてパターンを覚える
言いたいことを「簡単な単語に置き換えて話す」「別の言い方で話す」ということが苦手だと気付いた私に残された道は、覚えた言い回しばかりをひたすら使う、ということです。
そして自分が知っている単語で自ら文章を作ることができないなら、他から盗むしかありません。
海外ドラマなどは滅多に見ないので、インプットは常にシェアハウスのオーナーや語学学校でできた友達から。
特に学校の同じクラスの友達で、この子すごく喋れてるなぁ、と感じる子からは、いろいろ(勝手に)勉強させてもらいました。
同じクラスだから英語のレベルもそんなに違わないはずなのに、会話になるとなんでこんなに差が出るのかなぁ、と学校に行き始めたばかりの頃は疑問だったのですが、意識して聞いていると、やはり簡単な単語を使って上手に文章を組み立てていたんです。
最近は、パートナーとの会話ももちろんですが、現地のニュース番組を見たり(ほとんど理解できないけど)、今更ながらハマった日本のアニメを見る際に英語の字幕を付けて、ひたすら字幕を追っています。
長時間気を張って英語を見たり聞き続けることは私には無理なのですが、それでも一日にだいたいひとこと、ふたこと程度は「へぇ、そんな言い方するんだ」という学びがあります。
まぁ私の場合、1回や2回聞いたくらいでは、半日もしないうちにきれいに忘れてしまうのですが。
それでも3回目くらいの忘れたころに、「その言い方前にも聞いたな~」となり、やっと実践で使えるようになる、といった感じです。
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まとめ
私自身の経験から、私の周りの英語スピーキング能力が高い人は、言い回しが豊富で伝え方が上手だということが分かりました。
- 伝えたいことをシンプルな日本語に置き換える
- 自分が知っている簡単な単語を使って英語に直す
上記を意識して実践することで、英語力はかなり上がるのではないかと思います。
ただ、私にはそれが難しく、「日本語で他の言い回し・・・もっとシンプルに・・・」と考えても、なんのアイデアも出ないまま時間だけが過ぎる、と。
頭でっかちなんですかね・・・。
おそらく英語の上達が早い人は、簡潔にシンプルに伝える能力が高く、日本語も上手なのだろうな~としみじみ。
つまり、日本語能力が高いか低いかって、英語上達の速さに直結しているのでは?と感じる今日この頃です。
他の言葉で言い換える訓練をしていけば、いつか慣れてくるのかな、とも思いますが、ズボラな私は英語が上手な人のマネをすることで、なんとかここまでたどり着きました。
私の場合は、自分は日本語も下手だったのでは?と気づけたことで、「じゃあ、もう上手な人の言い回し盗むしかない!」と開き直ることができたように感じます。
亀の歩みではありますが、おかげで「このパターンのときはこの言い方で」のように語彙力も増えて、今では日常会話程度なら何とかなるまでになりました。
これから英語を勉強される方や、留学中で英語力伸び悩んでるなぁ、と感じる方は、日本語にしても英語にしても、まずはシンプル、簡単に伝えるということから実践してみてはいかがでしょうか。