オーストラリアでアウトドアを楽しむにあたって、クモやヘビ、イノシシなどなど、気を付けておくべきことはたくさんあります。
特に今回、オーストラリアは本格的に夏突入ということで、ヘビに噛まれた際の応急処置の方法もしっかり確認!
準備万端とばかりに山に出かけた私たちですが、ほぼノーマークだったマダニの脅威にさらされたので、今回はそのお話です。
マダニとの遭遇
ことの始まりは、5時間弱のハイキングを経てたどり着いたキャンプサイトにて。
テントの設営を完了して、シェルター付近のピクニックテーブルでくつろいでいる時でした。
えらいこっちゃ!
早急に全身チェックが必要だよ!!
と言いながら、パートナーがプライヤーを片手に駆け寄ってきました。
プライヤーの先には、小さなマダニ。
バックパックの底部分に外付けしていた、クローズドセルタイプのスリーピングマットにくっついていたそうです。
服の中から次々に現れるマダニに絶望
たまたまキャンプサイトには私たち以外誰もいなかったので、その場ですぐに服を脱いで全身チェック。
お互いの背中や頭を確認し合い、とりあえず噛まれた形跡はなく、安心。
もちろん脱いだ服も隅々までチェック。
するとまずはパートナーのTシャツの内側から1匹。
うわああぁぁあーー!!で、でかっ!!やばっ!!
と私がパニックになっている間に、2匹目発見。
なんでこんなデカいのが服の内側でモゾモゾしてるのに、気付かないの!?信じられない!!
とこれまた私1人でひとしきり喚き散らした後、私のズボンの内側からさらに1匹。
なぜか「自分は大丈夫っしょ」と思い込んでいたので、ショックが大きくてボーゼン。
バックパックや靴もチェック
その後、テント内に搬入済みだったバックパックをすみずみまでチェック。
靴の中と、もちろんテント内もしっかり確認。
テント付近をモゾモゾ歩いているマダニを数匹見かけたので、靴を含めた荷物全てをテント内に入れて一晩過ごしました。
パッキングに細心の注意を払う
可能な限りマダニのお家持ち帰りは阻止したい!
なのでテントの片付けにも気を使いました。
片付ける前に中と外を目視確認、袋にしまう前に、もう一度全体チェック。
家に帰ってからも、テントを広げて再度確認。
一度マダニを目撃してしまうと、もうそこかしこにいるような気がして、落ち着きませんでした。
Tick (マダニ) について
今回私たちが遭遇したのは、パートナー曰く、おそらくKangaroo Tick ではないか、とのこと。
主にカンガルーやワラビーに寄生して吸血しますが、その他の動物や人間から吸血することもあります。
大きさはだいたい5mm〜足も含めたら1cmくらいあったのでは??
あまりの衝撃に、実際よりも大きく感じてしまっただけかもしれませんが…
本当に思っていた以上のサイズ感でした。
生息場所
上記の理由から、Kangaroo Tickはオーストラリア全土の低木地帯、主にカンガルーなどの生息域に多く存在するようです。
今回私たちが行ったキャンプサイトも自然の中にあり、当然カンガルーを始めイノシシなどの野生動物が多くいる場所。
とはいえ、牛や羊、もっと身近な動物だと犬に寄生することもあるそうなので、自然の中に限らず、その辺のちょっとした茂みの中にもいる可能性もありますよね。
シーズン
西オーストラリア州でのマダニのピークシーズンは、例年9月〜4月の間です。
つまり、オーストラリアの春、夏、秋。
昨シーズンも、この期間中かなりの頻度でPerth Hillsへハイキングやキャンプに出かけましたが、全くマダニと遭遇しなかったのは、本当にラッキーでした。
マダニが怖いワケ
マダニは宿主に噛み付くと、皮膚の中に入り込んで、長時間吸血します。
早期であれば、ピンセットや専用の器具などを使って、自身で引き抜くことも可能な場合がありますが、無理に引き抜こうとすると、マダニの口器が皮膚の中に残ってしまうことも。
そのため、マダニに噛まれたら、早急に皮膚科などを受診して処置してもらいましょう。
それだけでも怖いのに、さらにマダニは様々な病原体を媒介するため、噛まれると深刻な感染症を引き起こす可能性があります。
うまく自身で除去できたとしても、その後発熱などの症状が現れた場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。
マダニから身を守るために
付け焼き刃ですが、マダニに遭遇してからの帰り道は、ネックゲイターや帽子を使って素肌の露出を減らしました。
また、Tシャツのすそをズボンに入れて、服の中へのマダニの侵入経路も減らす!
本当はズボンの裾も靴下の中に入れ込みたいところでしたが、それはまたの機会に…。
マダニに有効といわれる虫除け剤もあるようなので、次回は虫除けスプレーも持参しなきゃなぁ。
また、パートナーのズボンは白色に近い色だったので、帰り道でズボンの裾にマダニがくっついていたときも、すぐに発見することができました。
私のズボンは黒色で、くっついたマダニが見えないことはなかったのですが、淡い色の方がやはりマダニが目立つ!
発見を早くするために、服の色を考慮してみるのもいいかもしれません。
また、服にくっついたマダニは、ピタッとはりついてなかなかはがれないので、ピンセットやプライヤーのついた小さなマルチツールなどを、すぐに取り出せるポケットなどに入れて持ち歩くのもいいと思います。
マダニとの遭遇と対策まとめ
人生で初めてのマダニと遭遇した今回。
パートナーと一緒のときでよかったなぁ、と改めてパートナーに感謝感謝です。
ひとりだったら気づかなかった可能性も高いし、気づいたとしてもパニックになって何も対策できなかったと思います。
マダニとの遭遇以降、私たちがとった対策&次回気をつけたいことは下記の通り。
マダニ対策
- 半そで半ズボンは避け、極力肌の露出を抑える
- マダニがくっついていたら目立つような色の服を選ぶ
- シャツの裾はズボンにインする
- こまめにマダニが付いていないかチェック
- ピンセットやプライヤー付きのマルチツールなどを持ち歩く
- マダニに有効な虫よけスプレーなどの使用
自然の中に行く以上、できる限りの対策をとっても、100%マダニを回避できるわけではありません。
こまめにマダニが付いていないかチェックして、常に気を付けておく意識が大切です。